外壁をツートンにすると、横に広がる平屋の形が引き立ち、おしゃれでまとまりのある外観になります。似合う理由、境界線の決め方と塗り分けのデザイン、人気の色の組み合わせ例、屋根や玄関ドアとのバランス、施工時の注意点とカラーシミュレーションの活用法、長持ちさせるコツを、熊本の塗装会社の施工事例とあわせて解説します。
この記事は、熊本で外壁・屋根の塗装を行う株式会社佐藤塗装がまとめています。平屋の塗り替えで、外壁をツートンにしたい方の参考にしてください。
平屋の外壁にツートンが似合う理由
- 横に長い形が引き立つ:平屋は横に広がる外観のため、色の切り替えで建物にリズムが生まれる
- 単調になりにくい:外壁の面が大きい平屋は、単色だとのっぺりしやすいが、ツートンでメリハリが出る
- 凹凸を生かせる:玄関ポーチ、L字やコの字の形、下屋など、平屋に多い凹凸を色で強調できる
- 外壁を近くで見る家:目線の高さに外壁があるため、色の組み合わせや質感が印象を大きく左右する
ツートンカラーは、好みのテイストを取り入れやすいのも魅力です。ベースの色を淡いベージュやグレーにして、アクセントに重厚な黒やチャコールを採用すると、洗練された雰囲気の住まいを実現できます。明るい色どうしの組み合わせなら、やわらかく美しい印象に仕上がります。
ツートン全般のコツや塗り分けパターンは、外壁のツートンをおしゃれに見せるコツで詳しく紹介しています。この記事では、平屋ならではのポイントにしぼって解説します。
平屋の外観デザインでは、窓の配置や軒の出、玄関ポーチの形も、ツートンの見え方に関わります。横長の窓が並ぶ面は横のラインを生かして上下で、縦長の窓が多い面は窓の縦のラインで塗り分けると、窓と色の切り替えがそろって見えます。軒の出が深い平屋は、外壁の上部が影になりやすいため、上の色を少し明るめにすると、暗く沈んで見えにくくなります。
サイディングの柄や塗り壁の凹凸など、外壁の素材の質感も印象を左右します。柄のあるサイディングは、目地や柄の切れ目で塗り分けると境目が自然に見えます。塗り壁の平屋は、凹凸の影で色が少し暗く見えるため、色見本より一段明るい色を選ぶとイメージに近づきます。
平屋のツートンは「境界線」から決める
2階建ての家では1階と2階で塗り分けるのが定番ですが、平屋には上下の階がありません。そのため平屋のツートンは、どこで色を切り替えるか(境界線)を先に決めることが、成功のポイントになります。
縦に塗り分ける
建物の出っ張りやへこみ、外壁の角(出隅・入隅)、窓の縦のラインなどを境界にして、縦に塗り分ける方法です。横長の平屋に縦のアクセントが入ることで、スタイリッシュな外観になります。
玄関まわり・一部だけをアクセントにする
玄関ポーチのまわりや、出窓、建物の一部の面だけを濃い色にする方法です。アクセントの面積が小さいので、失敗しにくく、個性も出せます。当社の事例でも、玄関まわりを濃いチャコールで引き締めた例や、1階のデザイン部分だけ色を変えた例があります。
腰壁風に上下で分ける
外壁の下のほうを濃い色、上を明るい色にして、腰の高さで塗り分ける方法です。水切りや見切り材など、横に通るラインがある位置で分けると、自然に仕上がります。足元が引き締まり、泥はねの汚れも目立ちにくくなります。
L字・コの字の平屋は面ごとに
L字やコの字の平屋は、突き出した部分や、中庭に面した部分など、面ごとに色を変えると、建物の立体感が際立ちます。
2色の組み合わせは、明るさの差(コントラスト)の付け方で印象が変わります。
| コントラスト | 組み合わせの例 | 印象 |
|---|---|---|
| 小さい(同系色の濃淡) | ライトグレー×グレー、ベージュ×ライトブラウン | 落ち着いて上品。失敗しにくい |
| 中くらい | ライトグレー×チャコール、ベージュ×ダークブラウン | メリハリがあり、モダンで引き締まった印象 |
| 大きい | ホワイト×ブラック、ホワイト×ネイビー | 個性的でシャープ。アクセントの面積を小さくするとまとまりやすい |
屋根の形と塗り分けの相性
- 片流れ屋根の平屋:高い側の壁が大きく見えるため、その面をアクセントにすると印象的に
- 切妻屋根の平屋:妻側(三角の壁)を濃い色にすると、形がくっきり見える
- 寄棟屋根の平屋:四方の壁の高さがそろうため、腰壁風の上下の塗り分けや玄関まわりのアクセントが合わせやすい
平屋のツートンの色の組み合わせ例
| 組み合わせ | 印象 | 向いている平屋 |
|---|---|---|
| 白×グレー | 明るく清潔感のあるモダンな印象 | シンプルな箱型、片流れ屋根の平屋 |
| 明るいグレー×チャコール | 落ち着いたスタイリッシュな印象 | 縦の塗り分けや、玄関まわりのアクセントに |
| ベージュ×ブラウン | 温かみのあるナチュラルな印象 | 木目の玄関ドアや、和モダンの平屋 |
| 白・アイボリー×木目調 | やさしくナチュラルな印象 | 玄関まわりや軒天に木目がある平屋 |
| ネイビー・ブルー×白 | 爽やかで個性のある印象 | 洋風・マリン調の平屋 |
| グレージュ×ダークブラウン | やわらかく落ち着いた、今っぽい印象 | 和モダン・ナチュラルモダンの平屋 |
| ピンクベージュ×ホワイト | やさしく明るい印象 | 洋風・南欧風の平屋 |
色ごとの特徴は、外壁のグレー、ベージュ×ブラウンの配色、ネイビーの外壁の記事でも紹介しています。
グレージュは外壁のグレージュ、ピンクベージュはピンクベージュの外壁で、色の特徴と配色を紹介しています。
屋根・玄関ドア・サッシとのバランス
平屋は屋根の色が外観の多くを占める
平屋は建物の高さが低いぶん、屋根がよく見えます。外壁のツートンの2色に屋根の色が加わるため、屋根は外壁の濃いほうの色と同系にすると、全体がまとまります。屋根の色の選び方は屋根の色で人気なのは?、屋根と外壁の組み合わせは屋根と外壁の色の組み合わせで解説しています。
玄関ドア・サッシ・付帯部をそろえる
玄関ドアやサッシ、雨樋などの付帯部の色も、外壁の2色のどちらかに合わせると、統一感が出ます。とくに平屋は玄関が建物の中心になりやすいため、玄関ドアの色や木目との相性も確認しておきましょう。
外構や植栽との調和
平屋は外壁と外構(門柱・塀・フェンス)、植栽が近い距離で並んで見えます。塀や門柱の色、庭の緑との相性も考えて外壁の2色を選ぶと、敷地全体でまとまりのある景観になります。
汚れやすい足元は濃い色に
平屋の外壁は地面に近く、雨の日の泥はねや土ぼこりが付きやすい部分があります。腰壁風に下の部分を濃い色にすると、汚れが目立ちにくくなり、見た目の安定感も増します。
平屋ツートンの塗り替えのポイント
- メインの色7割・アクセント3割を目安に、面積のバランスをとる
- 2色の明るさの差をはっきりつける
- 目線の高さで見る外壁なので、ツヤや質感もそろえる
- 境界線は、出隅・入隅、水切り、見切り材など、自然に区切れる位置にする
- 周囲の家や街並みから浮かないかを確認する
- カラーシミュレーションと試し塗りで、仕上がりを確かめる
色見本の色票番号には、明るさを表す明度区分が含まれていて、数字が大きいほど明るい色です(日本塗料工業会「色票番号」)。2色の明度の差を番号で確かめると、メリハリのつけ方がわかりやすくなります。色選びでよくある失敗は、外壁塗装の色選びで失敗しないコツでも紹介しています。
家族で好みが分かれるときは、まずベースの色を決め、アクセントの色は候補を2〜3色にしぼって比べると、話がまとまりやすくなります。タイル調など柄のあるサイディングは、柄の形状に沿って塗り分けると、仕上がりが自然です。完成してから後悔しないよう、塗り分けの位置と2色の組み合わせは、着工前に丁寧に確認しておくことが大切です。
平屋のツートンでよくある失敗は、次のようなケースです。
- 2色の明るさが近すぎて、遠目にはツートンに見えない
- 明るさの差が大きすぎて、建物が上下や左右に分断されて見える
- 境界線が窓の途中など中途半端な位置にあり、ちぐはぐに見える
- 屋根・外壁2色・付帯部の色がそろわず、4色以上に見えてまとまらない
- 北側など日当たりの悪い面で、濃い色がさらに暗く沈んで見える
ツートンの施工時の注意点
ツートンの塗り替えでは、色の境目をきれいに仕上げることが、見た目を大きく左右します。施工の前に、次の点を業者と確認しておきましょう。
- 境界線の位置:見切り材や出隅など、どこで色を切り替えるかを図面や写真で確認する
- 養生と塗る順番:先に塗る色を乾かしてから境目を養生し、もう一方の色を塗るため、単色より工程が増える
- 2色の塗料のグレード:塗料の種類や耐用年数をそろえると、色あせや塗り替えの時期がずれにくい
- ツヤの具合:2色のツヤをそろえると、目線の高さで見る平屋でも質感がちぐはぐにならない
- 付帯部の色:雨樋・破風・軒天などを、どちらの色に合わせるかを決めておく
カラーシミュレーションの活用法
ツートンは、2色の組み合わせと面積の比率で印象が大きく変わるため、塗る前にカラーシミュレーションで仕上がりを確かめると安心です。自宅の写真に色を当てはめて、境界線の位置を変えたパターンや、明るさの違う組み合わせを並べて比べましょう。
ただし、画面で見る色は、実際の外壁の色と見え方が違います。シミュレーションで候補をしぼったら、大きめの色見本や試し塗りで、屋外の光の下で確認してから決めましょう。当社でも、カラーシミュレーションを活用しながらライトグレーとチャコールの組み合わせを決めた事例があります(施工事例)。シミュレーションの進め方や用意できる資料は、お問い合わせの際にご確認ください。
ツートン外壁を長持ちさせるコツ
ツートンの外壁は、濃い色と明るい色で、色あせや汚れの見え方が違います。濃い色は紫外線で色あせると白っぽく見えやすく、明るい色は雨だれや砂ぼこりが目立ちやすくなります。熊本は、熊本市にある気象庁の観測点の平年値(1991〜2020年)で年間の日照時間が1,996.1時間と日差しの多い地域なので(気象庁「平年値(熊本)」)、耐候性と低汚染性の高い塗料を選ぶと、2色のバランスを長く保ちやすくなります。
当社の事例で使ったアステックペイントの超低汚染リファイン1000Si-IRは、メーカーが公表する期待耐用年数が15〜18年で、低汚染性と遮熱性をあわせ持つ塗料です(アステックペイント「超低汚染リファイン1000Si-IR」)。2色とも同じ塗料でそろえると、次の塗り替えの時期もそろえやすくなります。塗り替えのあとも、外壁の色あせやひび割れ、シーリングの切れを定期的に確認し、気になる点があれば早めに相談しましょう。
平屋のツートンの費用
ツートンにしても、塗料の量は単色とほとんど変わらないため、費用が大きく上がることは基本的にありません。塗り分けの養生など、手間が増える場合があります。また、平屋は建物の高さが低いため、2階建てにくらべて足場の高さを抑えられることがあります。足場代の決まり方は外壁塗装の足場代で解説しています。当社の外壁塗装の料金の目安は料金ページに掲載しています(足場代は別途)。
同じ延床面積の住宅でくらべると、平屋は2階建てより屋根の面積が大きく、外壁の高さは低くなります。そのため平屋では、外壁の塗装面積に対して屋根の占める割合が大きく、屋根も同時に塗り替えると足場を1回で済ませられます。
ツートンの配色の参考になる施工事例
当社のツートンの施工事例の中から、平屋の塗り分けにも参考になる配色を紹介します。
- 玄関まわりをチャコールで引き締めたツートン(熊本市北区清水):明るいライトグレーをメインに、玄関まわりなどを濃いチャコールに(施工事例)
- 1階のデザイン部分だけ色を変えたツートン(菊池郡):メリーノをメインに、1階のデザイン部分をワームクレイで塗り分け、2色とも三分艶で落ち着いた質感に(施工事例)
- 白を基調にした差し色(熊本市北区高平):シルキーホワイトを基調に、要所にピーチを差し色として使用(施工事例)
- 明るいベージュ×濃いブラウン(菊池市泗水):外壁を明るいベージュ、鉄部を濃いブラウンにしてコントラストを効かせた配色(施工事例)
紹介した事例の色と塗料をまとめると、次のとおりです。
| 事例 | メインの色 | アクセントの色 | 外壁の塗料 |
|---|---|---|---|
| 熊本市北区清水の住宅 | ライトグレー系(25-80A) | チャコール(8079):2階・玄関まわり | 超低汚染リファイン1000Si-IR |
| 菊池郡の住宅 | メリーノ(三分艶) | ワームクレイ(三分艶):1階のデザイン部分 | 超低汚染リファインSi |
| 熊本市北区高平の集合施設 | 8201 シルキーホワイト | 9007 ピーチ、8082 ニンバス | シリコンREVO1000 |
| 菊池市泗水のアパート | 8095 ミッドビスケット | 8076 リーガルブラウン(鉄部・付帯部) | 超低汚染リファイン1000Si-IR |
菊池郡の事例では、2色とも同じ塗料・同じ三分艶でそろえ、屋根は遮熱塗料のラセットブラウンにして、外壁の2色と屋根の色に統一感を持たせています。
そのほかのツートンの事例は、ツートンの施工事例12選でまとめて紹介しています。
平屋のツートンのよくある質問
Q. 平屋でもツートンにすると派手になりませんか?
明るさの近い同系色(グレーの濃淡、ベージュとブラウンなど)を選べば、落ち着いた上品な印象になります。アクセントの面積を玄関まわりなどに絞るのもおすすめです。
Q. 平屋の境界線はどこにすればいいですか?
建物の出っ張りやへこみ、外壁の角、水切りや見切り材の位置など、自然に区切れる場所が基本です。現地調査の際に、建物の形を見て塗り分けの位置をご提案します。
Q. 単色の平屋をツートンに変えられますか?
はい。塗り替えの際に、単色からツートンに変えることができます。シミュレーションや試し塗りで、仕上がりを確認してから決めましょう。
Q. 平屋のツートンをDIYで塗り分けられますか?
平屋でも、外壁の上のほうや破風・軒天の塗装には足場が必要で、高所での作業になります。また、境目をまっすぐきれいに仕上げるには、養生や塗る順番、乾燥時間の管理が欠かせません。仕上がりと安全のために、塗装業者への依頼をおすすめします。
Q. 2色の塗料は同じ種類にしたほうがいいですか?
同じ種類・同じツヤの塗料でそろえると、色あせの進み方や次の塗り替えの時期がそろいやすく、質感もちぐはぐになりません。違う塗料を使う場合は、耐用年数の近いものを選びましょう。
Q. 北側の外壁も同じ色でいいですか?
日当たりの悪い北側の面は、同じ色でも暗く見えることがあります。色見本は北側の外壁にも当てて確認し、濃い色を使う場合は、アクセントを日当たりのよい面に配置すると、全体の明るさのバランスがとりやすくなります。
まとめ|ツートンの平屋は境界線が鍵
- 平屋は横長の形や凹凸をツートンで引き立てられる
- 上下の階がないため、縦分け・玄関まわり・腰壁風など、境界線を先に決める
- 屋根がよく見えるため、屋根は外壁の濃いほうの色と同系にする
- 玄関ドア・サッシ・付帯部の色も外壁の2色に合わせる
- 明るさの差、ツヤ・質感、周囲とのバランスを確認して決める
熊本で平屋の外壁の塗り替えやツートンの配色を検討している方は、株式会社佐藤塗装にご相談ください。これまでの工事は施工事例でご覧いただけます。

