外壁塗装の工程と流れ|手順と工期・注意点を解説

外壁塗装の工程は、足場の設置から高圧洗浄、下地処理、養生、下塗り・中塗り・上塗り、完了検査まで、いくつもの段階に分かれています。工程ごとの作業の内容と工期の目安、ご近所へのあいさつや工事中に気をつけたいことを、熊本の塗装会社が解説します。

この記事は、熊本で外壁・屋根の塗装を行う株式会社佐藤塗装がまとめています。工程を知っておくと、見積書の内容を比べやすくなり、工事中に何が行われているかも確認しやすくなります。

外壁塗装の工程の全体像

外壁塗装は、大きく「工事の前」「施工」「工事の後」に分けられます。一般的な戸建て住宅の流れは次のとおりです。

段階主な工程
工事の前お問い合わせ・相談 → 現地調査・劣化診断 → 見積もり・色決め → ご契約 → 近隣へのあいさつ
施工足場の設置 → 高圧洗浄 → 下地処理(ひび割れ・シーリングの補修) → 養生 → 下塗り → 中塗り → 上塗り → 付帯部の塗装
工事の後完了検査・手直し → 足場の解体・清掃 → お引き渡し・報告書

外壁塗装の工事前に行う準備

現地調査・劣化診断

外壁や屋根のひび割れ、チョーキング、シーリングの傷み、雨漏りの有無などを確認します。当社では、劣化診断士の資格を持つスタッフが建物の状態を診断し、施工の方法をご提案しています。

見積もり・色決め

診断の結果をもとに、塗料と工事の内容を決めます。色は色見本だけでは完成後のイメージとの差が出やすいため、当社では試し塗りのサービスも行っています。料金の目安は料金ページに掲載しています(外壁塗装は洗浄・下塗り・中塗り・上塗り、雨樋・破風・軒天込み。足場代は別途)。

見積書で確認したい項目

  • 塗る面積(㎡)と、その根拠
  • 下塗り・中塗り・上塗りに使う塗料の商品名
  • ひび割れ補修やシーリングの打ち替えの数量と方法
  • 足場・飛散防止ネット・高圧洗浄の費用
  • 雨樋・破風・軒天などの付帯部が含まれているか
  • 保証やアフターフォローの内容

「外壁塗装一式」とだけ書かれた見積書では、どの工程をどれだけ行うのかがわかりません。工程ごとに内容が書かれているかを確認し、複数の見積もりを比べるときの基準にしましょう。

色決めのコツ

小さな色見本で選んだ色は、実際に外壁の広い面に塗ると、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く見えやすくなります。できるだけ大きな見本板で確認し、晴れた日と曇りの日、朝と夕方など、光の当たり方を変えて見るのがおすすめです。付帯部や屋根の色との組み合わせも、あわせて考えましょう。

近隣へのあいさつ

工事の前に、近隣の方へ工事の期間や内容をお知らせします。足場の設置や高圧洗浄の音、塗料の臭い、車の出入りなどでご迷惑をかけることがあるため、事前のあいさつがトラブルを防ぐうえで大切です。

外壁塗装の施工工程と作業の内容

足場の設置

安全に作業し、塗料を均一に塗るために足場を組みます。塗料や洗浄の水が周囲に飛び散らないよう、足場の外側に飛散防止のネットを張ります。当社は足場の設置まで自社で行っています。

足場のまわりには、メッシュシート(飛散防止ネット)を張ります。塗料や洗浄の水が周りに飛び散るのを防ぎ、ご近所の車や洗濯物を保護するためです。足場の組み立てと解体の日は、部材の音が出ることがあります。

高圧洗浄

高圧の水で、外壁の汚れやコケ・カビ、チョーキングの粉を洗い流します。汚れが残ったまま塗ると、新しい塗料が密着せず、早く剥がれる原因になります。洗浄のあとは、外壁をしっかり乾かします。

高圧洗浄は、業務用の高圧洗浄機で、外壁に付着した汚れやカビ、苔、チョーキングの粉を洗い流す工程です。汚れが残ったまま塗ると、塗料が密着せずに剥がれの原因になります。洗浄のあとは、外壁が十分に乾くまで時間をおいてから次の工程に進みます。

下地処理(ひび割れ・シーリングの補修)

ひび割れの補修や、つなぎ目のシーリングの打ち替え、鉄部のサビ落とし(ケレン)などを行います。下地処理は仕上がりと耐久性を大きく左右する工程です。ひび割れの補修方法は外壁のひび割れ補修で詳しく紹介しています。

養生

窓やドア、床、植木など、塗料が付いてはいけない部分をビニールやテープで覆います。窓を覆っている期間は、窓の開け閉めがしにくくなります。

下塗り

外壁材と仕上げの塗料をしっかり密着させるための下塗り材(シーラーやフィラーなど)を塗ります。外壁材の種類や傷み具合に合わせて、下塗り材を選びます。

中塗り・上塗り

仕上げの塗料を2回に分けて塗り重ねます。1回で厚く塗るのではなく、決められた乾燥時間をあけて2回塗ることで、塗膜に必要な厚みと均一な仕上がりが得られます。中塗りと上塗りで色を少し変え、塗り残しを確認しやすくする方法もあります。

塗り重ねの間隔と天候の条件

下塗り・中塗り・上塗りは、前の層が乾いてから次を塗ります。塗り重ねるまでの時間は、塗料ごとにメーカーが決めています。たとえばアステックペイントの金属用の下塗材「エポパワーメタルJY」は、工程間の間隔を4時間以上7日以内(25℃のとき)としています(アステックペイント「エポパワーメタルJY」)。乾かないうちに重ねたり、間隔をあけすぎたりすると、密着が悪くなって剥がれの原因になります。

天候にも条件があります。国の「公共建築工事標準仕様書」でも、気温が5℃以下、湿度が85%以上、結露などで塗料の乾燥に適さない場合は、塗装を行わないこととされています(国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)」)。雨の日や、雨が降りそうな日も塗装しません。

熊本では、梅雨の時期や冬の朝晩は、工程に予備日をとって進めます(熊本の梅雨入り)。

付帯部の塗装

雨樋、破風、軒天、水切り、雨戸など、外壁以外の部分も塗装します。付帯部の色を外壁と合わせたり、差し色にしたりすることで、建物全体の印象が変わります。

施工後の玄関土間タイル(菊池郡菊陽町光の森/戸建て住宅)タイルセラクリーンで清潔感のある仕上がり
外壁塗装とあわせて、玄関土間のタイルも塗装した例(菊池郡菊陽町・施工事例

完了検査・足場の解体

塗り残しやムラ、傷がないかを確認し、必要な手直しを行ってから足場を解体し、清掃して完了です。当社では、工事の完了時に、着工前から完了までの写真や作業の状況、使った塗材をまとめた完了報告書をお渡ししています。

工事の後の点検

引き渡しのあとも、塗膜の剥がれや膨れ、シーリングの切れなどがないか、定期的に確認することが大切です。気になる箇所があれば、早めに施工した会社に連絡しましょう。当社でも、工事後の点検やご相談に対応しています。

当社の工程の実例

  • 熊本市北区山室の賃貸アパート:高圧洗浄でカビ・コケ・チョーキングを洗い流し、ひび割れ箇所をシーリングで補修。下塗り(シーラー)で旧塗膜との密着を高め、中塗り・上塗りで仕上げ
  • 合志市須屋の戸建て賃貸住宅(複数棟):入居者の生活動線や駐車場の利用に配慮しながら足場・養生・工程を管理。複数棟をまとめて施工して足場の運用を効率化
  • 熊本市北区清水の戸建て住宅:高圧洗浄、クラック補修、シーリングの打ち替え、外壁一式、軒天・破風板・雨樋・シャッターボックス・換気フードなどの付帯部塗装、足場の組立・解体

当社では、着工前から完了までの作業状況の写真と、使用した塗材をまとめた報告書をお渡ししています。工程ごとに写真で確認できるため、見えなくなる下塗りや下地処理も確かめられます。

屋根塗装も行う場合の工程

外壁と屋根を同じ時期に塗装すれば、足場を一度で済ませられます。屋根の工程は、高圧洗浄とケレン(サビや古い塗膜の除去)のあと、サビ止めや下塗り、中塗り・上塗りの順で進めるのが基本です。熊本市北区山室のアパートでは、外壁・屋根の塗装に加えて、屋上の防水工事もあわせて行いました(施工事例)。

外壁塗装の工期と日数の目安

一般的な戸建て住宅の外壁塗装は、足場の設置から解体まで、おおむね2〜3週間程度が目安です。ただし、建物の大きさや、下地の補修の量、屋根塗装を同時に行うかどうかで変わります。

塗装は、雨の日や、気温が低い日・湿度が高い日には行えません。梅雨や台風の時期、冬は、天候の影響で工期が延びることがあります。塗り替えの時期の考え方は、外壁塗装は何年ごと?で紹介しています。

工程ごとの費用の内訳

外壁塗装の費用は、足場の設置・解体、高圧洗浄、下地処理(ひび割れ・シーリング)、養生、下塗り・中塗り・上塗り、付帯部の塗装などの工程ごとの費用で構成されます。当社の料金ページの外壁塗装プランは、30坪でウレタン52万円〜、ラジカルシリコン58万円〜、無機・フッ素82万円〜(税込・雨樋・破風・軒天込み、足場代は別途)です。見積書では、工程が「一式」でまとめられていないか、塗料の製品名と塗る回数が書かれているかを確認しましょう。内訳の考え方は熊本の外壁塗装の費用で解説しています。

工事中の生活で気をつけること

  • 洗濯物:高圧洗浄や塗装の日は、外に干せないことがある
  • 窓:養生の期間は、窓を開けにくくなる。換気の方法を相談しておく
  • 車:足場の設置や塗装の日は、車の移動をお願いすることがある
  • 臭い:水性塗料は臭いが少ないが、気になる場合は事前に相談する
  • 在宅:工事中に在宅している必要はないが、色の確認などで立ち会いをお願いすることがある

当社では、工事の前に職人がご近所へあいさつに伺い、工事の期間や内容をお知らせしています。工事中も、その日の作業の内容や、窓を開けられない時間などを丁寧に説明しながら進めます。マンションや店舗などの建物でも、利用者の出入りに合わせて工程を組むことができます。

手抜き工事を防ぐチェックポイント

  • 見積書に、洗浄・下地処理・下塗り・中塗り・上塗りの工程と、塗料の名前が書かれているか
  • 下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りになっているか
  • 塗り重ねのあいだに、決められた乾燥時間をとっているか
  • 工事中の写真で、工程ごとの作業を確認できるか

当社では、作業の過程を作業内容報告書としてまとめ、どのような塗装工事を行ったのかを工事後に確認していただけるようにしています(事業内容)。

塗装後のメンテナンス計画と劣化サイン

外壁塗装は、工事が終わったあとの点検で長持ちが変わります。完了から1年ほどたったら一度点検し、その後も定期的に外壁の状態を確かめましょう。

確認する劣化サイン見るポイント詳しい解説
チョーキング手でさわって白い粉がつかないかチョーキング現象とは?
ひび割れ外壁や窓まわりにひびが入っていないか外壁のひび割れ補修
シーリングの切れ目地のシーリングが割れたり、やせたりしていないかシーリング打ち替えの費用
塗膜の剥がれ・膨れ塗膜がめくれたり、ふくらんだりしていないか外壁塗装の剥がれ

不具合を見つけたときに相談しやすいよう、工事の保証の内容と期間、点検の有無を契約前に確認しておくと安心です(外壁塗装の保証)。次の塗り替えの時期は、使った塗料の耐久性で変わります(外壁塗装は何年ごと?)。

外壁塗装の工程に関するよくある質問

Q. 工事の前に準備しておくことはありますか?

足場を組む場所の近くにある自転車や鉢植え、物干し台などは、事前に移動をお願いすることがあります。エアコンの室外機や給湯器のまわり、窓のそばに置いている物についても、工事の前に担当者と確認しておくと、工事がスムーズに進みます。

Q. 工事中に雨が降ったらどうなりますか?

雨の日は塗装を行いません。塗装の途中で雨が降り出した場合は作業を中断し、乾燥の状態を確認してから再開します。そのぶん工期が延びることがあります。

Q. 下塗りは白っぽい色でも大丈夫ですか?

下塗り材は、仕上げの色とは違う白や透明のものが多く使われます。仕上げの色は、中塗りと上塗りで決まります。

Q. 外壁塗装をDIYでできますか?

住宅の外壁全体の塗装は、足場が必要で、高い場所での作業には転落の危険があります。洗浄や下地処理を含めた工程を守ることも難しいため、プロに任せるのが安心です。塗料の特徴は水性シリコン塗料とは?でも紹介しています。

Q. 工程ごとの写真はもらえますか?

当社では、着工前から完了までの作業状況の写真と使用した塗材をまとめた報告書をお渡ししています。工事中に気になることがあれば、その都度お声がけください。

まとめ|外壁塗装は工程を知って選ぶ

  • 外壁塗装は、調査・見積もりから、足場・洗浄・下地処理・3回塗り・完了検査まで順番に進む
  • 仕上がりと耐久性を左右するのは、高圧洗浄と下地処理
  • 塗装は3回塗りと、乾燥時間を守ることが基本
  • 工期は戸建てで2〜3週間程度が目安。天候で延びることがある
  • 見積書の工程と、工事中の写真で内容を確認する

熊本で外壁塗装を検討している方は、株式会社佐藤塗装にご相談ください。これまでの工事は施工事例でご覧いただけます。

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