外壁塗装の保証は、「何年か」だけでなく、「だれが」「何を」約束するのかで中身が大きく変わります。施工店とメーカーの違い、期間の目安、対象外になりやすいケース、書面(保証書)で確認したい項目を、熊本の塗装会社がわかりやすく解説します。
この記事は、熊本で外壁・屋根の塗装を行う株式会社佐藤塗装がまとめています。見積もりを比べるときに、保証の内容で迷っている方の参考にしてください。
外壁塗装の保証とは?まず知っておきたい基本
外壁塗装の保証は、工事のあとに、施工が原因で塗膜の剥がれや膨れなどの不具合が起きたとき、無償で補修してもらえることを約束するものです。保証の内容は法律で決まっているわけではなく、塗装会社や塗料メーカーごとに、保証する範囲・期間・条件が異なります。
そのため、「10年保証」のように年数だけを見て比べるのではなく、保証書に書かれている内容を確認することが大切です。
「保証」と「補償」の違い
似た言葉に「補償」があります。「保証」は、工事の品質に問題があったときに直すことを約束するもので、「補償」は、事故や災害などで受けた損害を、お金などで埋め合わせることをいいます。台風や地震による外壁の傷みは、塗装の保証ではなく、火災保険などの補償の対象になる可能性があります。火災保険が適用されるケースは火災保険で外壁塗装はできる?で解説しています。
外壁塗装の保証は主に3種類
| 保証の種類 | 保証する人 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 施工店保証(自社保証) | 工事をした塗装会社 | 施工が原因の不具合(塗膜の剥がれ・膨れなど)を補修する。範囲や期間は会社ごとに異なる |
| 塗料メーカーの保証 | 塗料メーカー(施工店と連名の場合もある) | 塗料そのものの品質に関わる不具合。メーカーの登録施工店制度などで、施工店と連名の保証書を発行する仕組みもある |
| リフォームかし保険 | 住宅瑕疵担保責任保険法人(登録事業者が加入) | 第三者の検査と保証がセット。工事に欠陥があった場合の補修費用を保険でまかなう |
施工店保証とメーカー保証の違い
塗料は、現場で職人が塗ってはじめて塗膜になる材料です。塗料メーカーは現場の施工を管理しているわけではないため、塗り方や下地処理が原因の不具合は、メーカーではなく工事をした施工店が責任を負うのが一般的です。「メーカー保証があるから安心」ではなく、施工店の保証の内容を確認しましょう。
リフォームかし保険
リフォームかし保険は、リフォーム時の検査と保証がセットになった保険制度で、住宅専門の保険会社(住宅瑕疵担保責任保険法人)が引き受けます。工事中や工事の完了後に第三者の検査員(建築士)が現場を検査し、工事に欠陥が見つかった場合は、補修費用などの保険金が事業者に支払われ、事業者が倒産している場合などは発注者に支払われます。利用するには、登録事業者に依頼して保険への加入を頼む必要があります(国土交通省「リフォームかし保険」)。
ハウスメーカーの保証がある家の塗り替え
ハウスメーカーで建てた住宅には、外壁や防水について、定期点検と有償メンテナンスを条件に保証を延長する制度が設けられていることがあります。ほかの塗装会社で外壁塗装を行うと、その延長の対象から外れる場合があるため、保証の条件を事前に確認しておきましょう。
また、新築住宅は、品確法により、売主や施工会社が屋根や外壁など「雨水の浸入を防止する部分」について10年間の瑕疵担保責任を負うとされています。引き渡しから10年以内の雨漏りは、まず建てた会社に相談してください(雨漏りの原因はどこ?)。
外壁塗装の保証期間の目安と考え方
保証期間は、塗料のグレードや部位によって分けて設定されることが多く、外壁・屋根・付帯部(雨樋・破風など)でそれぞれ期間が違うのが一般的です。保証期間は、塗料の耐用年数より短く設定されることがほとんどです。
塗料の種類ごとの耐用年数の目安は外壁塗装は何年ごと?で紹介しています。耐用年数を大きく超える長期保証をうたう場合は、保証の対象や条件が限られていないかを確認しましょう。
塗料の期待耐用年数と保証期間の関係
保証期間を考えるときの目安になるのが、塗料メーカーが公表している「期待耐用年数」です。期待耐用年数は、塗膜の性能が保たれる年数の目安で、保証期間とは別のものです。当社でよく使うアステックペイントの製品では、次のように表記されています。
| 製品 | 種類 | 期待耐用年数 |
|---|---|---|
| シリコンREVO1000 | 水性シリコン | 13〜16年 |
| 超低汚染リファイン1000Si-IR | 低汚染遮熱シリコン | 15〜18年 |
| 超低汚染リファイン1000MF-IR | 無機配合型フッ素 | 20〜24年 |
保証期間が塗料の期待耐用年数を大きく超えている場合は、保証の対象や条件が狭くなっていないか、必ず確認しましょう。たとえば、シリコン塗料で「20年保証」「30年保証」とうたう場合は、対象が一部の症状に限られていることがあります。
部位や工事ごとに保証期間が変わる
外壁と屋根では、日差しや雨の当たり方が違うため、屋根のほうが保証期間を短く設定されることがあります。また、雨どい・破風・軒天などの付帯部や、鉄部・木部は、外壁より塗膜が傷みやすく、保証期間が短めになるのが一般的です。シーリングの打ち替えや防水工事を行った場合は、それぞれの保証の有無と期間も確認しておきましょう(シーリング打ち替えの費用、防水工事の種類)。
保証の対象になる不具合・ならないケース
| 一般に保証の対象になりやすい | 一般に保証の対象外になりやすい |
|---|---|
| 施工が原因の塗膜の剥がれ | 紫外線による色あせ・チョーキングなど、自然な経年劣化 |
| 施工が原因の塗膜の膨れ | 台風・地震などの自然災害による損傷 |
| 施工が原因の著しい変色 | 外壁材そのものの割れ・反り、建物の動きによるひび割れ |
| 住まい手の過失や、ほかの業者の工事による損傷 |
色あせやチョーキングは、塗膜が年月とともに劣化する自然な現象なので、多くの保証で対象外になります。チョーキングの原因についてはチョーキング現象とは?、ひび割れの補修については外壁のひび割れ補修で解説しています。
保証書で確認したいチェック項目
- だれが保証するのか(施工店・メーカー・保険)
- 保証の対象になる部位(外壁・屋根・付帯部)と、部位ごとの期間
- 保証の対象になる症状と、対象外になる条件(免責事項)
- 保証を受けるための条件(定期点検の受診など)
- 保証書を発行する時期(工事の完了後にすぐ受け取れるか)
- 住まいを売却・相続したときに保証を引き継げるか
口約束ではなく、保証書として書面で受け取ることが大切です。契約の前に保証書の見本を見せてもらうと、内容を比べやすくなります。
保証を受けるための条件と注意点
保証があっても、条件を満たしていないと保証を受けられないことがあります。契約前に、保証書や約款で次の点を確かめましょう。
- 定期点検を受けることが条件になっていないか(点検を受けなかったために保証が切れる場合がある)
- 台風・地震などの自然災害や、事故による傷みは対象になるか(対象外とされていることが多い)
- 保証の対象が「剥がれ」だけか、「膨れ」「変色」なども含むか
- 不具合を見つけたとき、いつまでに・どこへ連絡すればよいか
- 建物を売却したり、相続したりしたときに保証を引き継げるか
工事中と完了後の記録を残す
保証を受けるときには、どの塗料をどの工程で塗ったかがわかる記録が役に立ちます。当社では、着工前から完了までの作業状況の写真と、使用した塗材をまとめた報告書をお渡ししています。保証書とあわせて、見積書・契約書・報告書を一緒に保管しておきましょう。
保証書をなくしたときは
保証書を紛失した場合は、工事をした会社に連絡し、工事の記録から保証の内容を確認してもらいましょう。保証書は、次の塗り替えまで使う大切な書類です。写真に撮ってデータでも残しておくと安心です。
保証期間の長さだけで選ばない理由
- 施工店の保証は、会社が倒産すると受けられなくなることがある
- 免責事項が多いと、実際にはほとんど保証されないことがある
- 保証があっても、下地処理や塗り回数が不十分なら、不具合そのものが起きやすい
保証は、不具合が起きたときの備えです。まずは、洗浄・下地処理・下塗り・中塗り・上塗りといった工程を守った丁寧な施工かどうかを確認しましょう。外壁塗装の工程は外壁塗装の工程と流れで紹介しています。
保証をめぐるトラブルと相談先
「10年保証」などの長い保証をうたっていても、保証の対象や条件が狭く、実際には使えないというトラブルもあります。保証期間の長さだけで契約を急がず、保証書の中身を確かめてから決めましょう。
工事の不具合や保証について業者との話し合いがまとまらないときは、公的な相談窓口を利用できます。住宅のリフォームについては、公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センターの「住まいるダイヤル」で電話相談ができます(住まいるダイヤル「リフォーム瑕疵保険」)。訪問販売などの契約のトラブルは、消費者ホットライン(188)で最寄りの消費生活センターにつながります(消費者庁「消費者ホットライン」)。
不具合に気づいたときの連絡の流れ
熊本は夏の日差しが強く、梅雨や台風の時期には雨風も強くなります。気候による自然な劣化と、施工が原因の不具合を見分けるためにも、不具合に気づいたら、次の順で進めるとスムーズです。
- 不具合の場所を、離れた位置と近くの両方から写真に撮る
- 気づいた時期と、大雨や台風のあとかどうかをメモする
- 保証書・契約書を用意して、工事をした会社に連絡する
- 会社が現地で状態を確認し、原因を診断したうえで、保証の対象かどうかを判断する
感情的なクレームとして伝えるより、記録をもとに状況を伝えるほうが、原因の確認や補修の提案を受けやすくなります。剥がれの原因と補修の方法は外壁塗装が剥がれる原因、膨れについては塗装の膨れの原因で紹介しています。
当社の保証とアフターフォロー
当社では、塗膜の保障やアフターフォローまで責任をもって対応しています(料金ページ、事業内容)。保証の対象と期間は、工事の内容や使う塗料によって異なるため、お見積りの際に書面でご説明します(要相談)。
また、工事の過程を作業内容報告書としてまとめ、工事の完了時には、着工前から完了までの写真や作業の状況、使った塗材をまとめた完了報告書をお渡ししています。どのような工事を行ったかが記録として残るため、将来のメンテナンスや保証の確認にも役立ちます。
当社はアステックペイントの加盟店として、同社の塗料を多く使っています。塗料の性能や期待耐用年数をメーカーの資料で確認したうえで、建物に合った塗料と、保証の内容をあわせてご提案します。
外壁塗装の保証に関するよくある質問
Q. 保証期間中に塗膜が剥がれたら、どうすればいいですか?
まずは剥がれた場所を写真に撮り、工事をした会社に連絡してください。保証の対象かどうかは、原因を確認したうえで判断されます。自分で補修すると、保証の対象外になることがあるので注意しましょう。
Q. 保証がない業者は避けたほうがいいですか?
保証がない、または内容を書面で出さない業者は、工事後の対応に不安が残ります。保証の有無だけでなく、施工の内容や説明の丁寧さもあわせて判断しましょう。
Q. 定期点検はありますか?
当社では、工事後のご相談や点検にも対応しています。気になる症状があれば、お気軽にご連絡ください。
Q. DIYで塗装した場合、保証はありますか?
ご自身で塗装した部分には、施工店の保証はありません。塗料メーカーの製品保証も、施工方法によっては対象外になることがあります。
Q. 保証期間が長い業者のほうが安心ですか?
期間の長さだけでは判断できません。保証の対象になる不具合、条件(定期点検の受診など)、連絡先、会社が続いているかどうかも大切です。使う塗料の耐久性に見合った期間かどうかも確かめましょう。塗料の耐久性は外壁・屋根塗装の塗料ランクで解説しています。
まとめ|外壁塗装の保証は中身で比べる
- 外壁塗装の保証には、施工店保証・メーカー保証・リフォームかし保険がある
- 施工が原因の不具合は、施工店の保証の内容が重要
- 色あせ・チョーキング・自然災害などは、対象外になりやすい
- 保証書で、保証する人・部位・期間・対象・免責・条件を確認する
- 保証の年数より、丁寧な施工と記録が大切
熊本で外壁塗装の保証やアフターフォローが気になる方は、株式会社佐藤塗装にご相談ください。実際にご依頼いただいた方の声はお客様の声、これまでの工事は施工事例でご覧いただけます。

